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201209114626

「ブリタニア鉱山博物館」を見学

「ブリタニア鉱山博物館」を見学
博物館の象徴でもある「第3選鉱場」。
内部も外部も圧巻です。
 9月に入り一時期肌寒い天候となったバンクーバーですが、先週は比較的天気も良く、日差しも刺すように熱かったです。しかし気温は8月に比べて確実に下がり、徐々に本格的な秋の訪れの準備に入ったような気がします。そんな少しだけ肌寒かったある日、以前から気になっていた場所に対に足を運んできました。その場所とは「Britannia Mine Museum(ブリタニア鉱山博物館)」です。今回はこの鉱山博物館を御紹介したいと思います。
「ブリタニア鉱山博物館」を見学
トロッコ列車に乗って
トンネル・ツアーに参加中。中は真っ暗です。
 ブリタニア鉱山博物館はバンクーバー市内から高速道路に乗って約一時間の「ブリタニア・ビーチ」という場所にあります。目の前に美しい海を持つブリタニア・ビーチで鉱山が発見されたのは1888年。当時この地で医療を行っていたスコットランド人医師フォーブスによって発見されましたが、実際にこの鉱山が正式にビジネスとして起動を始めたのは鉱山発見から16年後の1904年となります。それから1974年の閉山まで、実に70年(鉱山ビジネスとしては異例の長さ)もの長きに渡って金属鉱石を生産し続け、大英帝国連邦内では最大の金属鉱石採掘場となりました。その間、鉱山周辺には世界50カ国から集まった沢山の鉱山夫達(70年の間に6万人が働いた)や、その家族が住む町が2つ構成され、生活に必要な施設や娯楽施設も充実し、とても賑やかで治安の良い住みやすい町だったといいます。第二次世界大戦以前は日本人鉱山夫たちも居たそうです。
「ブリタニア鉱山博物館」を見学
トンネル内を移動して回った
移動式トイレ「ハニー・ワゴン」。
 ブリタニア鉱山博物館は、鉱山開業当時の様子を再現・展示する施設として、閉山の翌年の1975年にオープンしました。私は今回、トロッコ列車にのって鉱山トンネル内を見て回る「トンネル・ツアー」に参加して来ました。ここで当時使われていた採掘機を実際に稼動して見せてくれるのですが、これがかなりの大爆音で、ヘッドホンといった遮音技術が発達していなかったであろう当時、鉱山夫たちは一体どうしていたのだろう、と思いました。そして当然なのですが、トンネル内の暗いこと!鉱山オープンは20世紀初頭なので、現在のような照明設備やヘッドライトなんてありません。そんな中、当時の鉱山夫達は全員に支給された一本のロウソクのわずかな灯りを頼りに採掘していたのだそうです。実際に真っ黒なトンネル内でロウソクを灯してもらったのですが、まったく明るくないんですね。こんな真っ暗に近い薄暗いトンネルの中で、家族のために朝から晩まで汚れで真っ黒になりながら胴を掘っていた鉱山夫たちの事を思うと、なんだかとても切なくなりました。
 そしてトンネル・ツアーの見所の一つとして紹介されたのは、なんと「移動式トイレ」!「ハニー・ワゴン」と名付けられたこの移動式トイレは、一日の間に長いトンネル内を何往復もして大活躍していたそうです(ワゴンを押すのは新人鉱山夫の仕事)。しかし周囲に衝立等はなく、鉱山夫たちは周りに沢山順番待ちをする人がいる中で用を足さなくてはならなかったとか。しかし前述した通り、トンネル内は薄暗く、周囲が殆ど見えなかったのは幸いでしたね。

「ブリタニア鉱山博物館」を見学
「第3選鉱場」の内部。階段の先は見えません。
 ツアーの最後は「博物館の象徴」でもある、山の斜面に立てられた8階建ての「第3選鉱場」見学。中に入るとまず、300段を超える天にまで届きそうな階段が上へ上へと伸びているのが目に入りますが、階段があまりにも長すぎて、その先は見えません。とても巨大な建物で、近年ではハリウッド映画の撮影によく使われるそうです。
 
 屋外には金採掘の再現場や当時の生活を紹介する展示場、お土産売り場もあり、とても内容が充実した博物館でした。バンクーバーからウィスラーまでの道中にあるので(高速道路から巨大な第3選鉱場が目に入るので、すぐに分かります。)、時間がある方は是非立ち寄ってみて頂きたい場所です。


●Britannia Mine Museum(ブリタニア鉱山博物館)●

http://britanniaminemuseum.ca/
2012年09月11日(火) written by Saori from (カナダ)
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