PageTopワーホリネット | ワーキングホリデーとは
201012103649

ニートが急増?!

ニートが急増?!
失業者たちのデモ行進。
NEET(ニート)とは教育を受けておらず、 仕事も職業訓練もしていない若者を指した造語で、 イギリスをはじめ日本や韓国などで多く見られてきた現象でした。
しかしここ数年イタリアでも「ニート」が急増中!
Istat(イタリア国立統計研究所)の調べによると現在イタリアでの 失業率は9.1%に増え、230万人以上が失業しており、 約150万人は「全く仕事を探す気もなく」ブラブラしており、 特に25〜34歳の若者に限っては200万人以上が「ニート」の部類に 属しているそうです。
このニートの数は去年の同じ頃に比べて10万人ほど多くなっており、 そして200万人という数字は、EU圏内の平均ニート数の約2倍という、 イタリアはヨーロッパ内でもトップの「ニート生産国」らしい・・・

ニートが急増?!
「わたしは仕事しない」の表紙
それでもイタリアでは事ある毎にパートや非正規社員、臨時雇いなどの 不安定な仕事についている人たちによるデモ行進が盛んに行われ、 ストライキをし、自分たちの立場を少しでも良くしようと努力してきた歴史もあります。
自分の意見を会社にぶつけ、テレビ取材に答え、色々と手を尽くして 頑張っている人たちも多いのも事実。
しかしその影で、多くの若者たちは「そんな事したって、どうせ ここでは何も変わらない」と、もう仕事を探す事さえしなくなってしまったそうです。
数日前の新聞の取材で「この数週間に何らかの "アクション"を 起こしたか?」との問いに若者の多くは「No」と答え、そして「Non vale la pena/(そんな事をする)価値がない」と答える人が多数。

そんな状況のなか、ある2冊の本が秘かに売れ続けています。

RAI社のジャーナリスト2名の共同執筆「Io non lavoro」/「私は仕事しない」の本は 様々な人物(仕事を持っている)が毎日仕事に追われ日々を過ごしていますが、 仕事をしたくない→やめたい→徐々に仕事をしない→仕事をしない という経過を記し、そしてお金がなくても皆で協力し合えば 精神的に豊かに生きていけるという事が書いてあります。

ニートが急増?!
「もう十分だ!」の表紙
「Adesso Basta」/「もう十分だ!」は大手企業にマネージャーとして勤めていた シモーネ・ペロッティが 2008年、彼が43歳の時に仕事をやめ、海の近くへ引っ越し、 ほとんど自給自足の生活(古い家を改造、家具も手作り、食料は 近所で物々交換や、庭で家庭菜園など)をしながら 「こうしていればモノを買わずにすむし、何よりゴミも 出さなくて済む。ほとんどお金も使わない。欲しいとも思わない。 会社にいる時よりも自由な時間がたっぷりあり、心が豊かになり、毎日海を見ながら読書したり、本を書いたり・・・ 絵を描いたりもするね。家の中の装飾だって全部手作りさ。これこそが人間の生活だ」という事が書いてあります。
なんとこれは活字がほとんど読まれないイタリアにおいて 第8版を重ね、4万5千部の「ベストセラー」になっているのです!

しかしこれらの本は賛否両論で、もちろんマジメに仕事をしている人、一生懸命仕事を探している人が大多数なのですが・・・失業率の高いイタリアではなかなか厳しいのが現状です。
2010年12月10日(金) written by Maliarda from (イタリア)
Comment(0)


イタリア関連の記事

この記事へのご感想は以下のフォームからどうぞ

お名前 [必須入力]
コメント [必須入力]
5000文字まで。(コメントにリンクは書き込めません。)
※記事の内容に沿わないコメントはお控えください。
※質問やお問い合わせはお控えください。