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ダ・ヴィンチの渡し船 〜 イタリア旅行

ダ・ヴィンチの渡し船 〜 イタリア旅行
県境を流れるアッダ川。
ミラノ郊外レッコ県のインベルサーゴという人口2000人弱ほどの 小さな町へドライブ。こんな小さな町にあのレオナルド・ダ・ヴィンチが考案した 有名なTraghetto/トラゲットがあります。
トラゲットとはフェリーという意味。
アッダ川が流れ、回りはほとんど何もない、 静かな(いわば辺鄙な?)場所。向こう岸はベルガモ県のVilla d'Adda/ヴィッラ・ダッタで こちら岸はレッコ県のImbersago/インベルサーゴという具合で このアッダ川が県境になっています。

そのアッダ川に浮かぶ奇妙な物体・・・それがダ・ヴィンチ考案のフェリーなのです。

ダ・ヴィンチの渡し船 〜 イタリア旅行
ダ・ヴィンチのデザイン
まあフェリーというより、渡し船と訳したほうが ピッタリくる感じですが・・・その名も「レオナルド・ダ・ヴィンチのトラゲット(渡し船)」と現在では呼ばれて住民に親しまれています。
なんと1513年に彼がデザイン、考案したトラゲットが ほとんど姿を変えずに、この21世紀に存在し、なおかつ 未だにちゃんと「役目」を果たしているのです!しかもモーターなど一切なしで、ある意味エコロジーの最先端。
古いけれど新しい、この渡し船。
手動?!というか、ちゃんと船頭さんがいて、 彼がぴんと張られた太いヒモを引っ張って そして川の流れに沿って川を渡るというシロモノ・・・

この船体はもちろん何度もリニューアルし、木製から 鉄製に変わったりもしていますが、デザイン自体は 1513年当時のままだそうです。

ダ・ヴィンチの渡し船 〜 イタリア旅行
16世紀当時のままの形の渡し船
ちなみに向こう岸に渡るのに片道40セント。(この物価高のイタリアでこの値段は魅力?!) 100人までの人を運ぶ事ができ、5台まで車も乗船可能。
地元の人達のちゃんとした「足」で、自転車も一緒に 乗せると70セントとか、色んな値段設定がされています。
そして約5分の舟の旅で向こう岸へ。
モーターもない、人の手と川の流れだけを利用し、 舟のデザインは16世紀のままで変化なし。
ここにちょっと橋をかければ、車で数秒で渡れるのに21世紀になってもイタリアの人達は 絶対にそういう「便利」な事に走らないのです。
この光景を見て、半ば呆れ、そしてものすごく感動しました。

利便性を追い求めるだけでは得られない、なんというか心の余裕を感じる一日でした。
2010年11月26日(金) written by Maliarda from (イタリア)
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