カナダで風邪を治すには？ | カナダ

我家に常備してある『Echinacea』。 年季が入ってます。

早いもので９月ももう終りですね。ここカナダ・バンクーバーでは、朝晩は気温が下がったものの、昼間は青空の広がる気持ちの良い好天が続いた９月でした。これからやってくる秋冬の雨季に備え、今の内の思い切り光合成をしておこうと思います。
さて、そんな清々しい青空が続いたにも拘らず、私の周囲では風邪が大流行しています。相棒も職場から風邪を貰ってきたようで、数日前から寝込む始末。かくいう私も、今年に関しては夏〜初秋の今にかけ、既に２度も風邪を引いてしまっています。日本に住んでいればその都度、医者に掛かった事と思いますが、実はカナダでは「風邪くらいでは医者には掛からない」が常識。今回はそんなカナダの風邪にまつわる医療事情についてお話したいと思います。

前述した通り、カナダでは風邪を引いた程度で医者に掛かる人は殆どいません。だからと言って「風邪を引いても医者に掛かってはいけない」というワケではありません。自分が「医者が必要」と思うのであれば、どんどんクリニックに行ってもいいんです。しかし、日本のように薬を処方してもらえるとか、場合によっては点滴をしてもらえる、という処置はほぼ１００％してもらえません。高熱が出たので受診したとしても「市販の解熱剤を飲んで、水分を沢山取るように」と言われてオシマイ、というケースが殆どです。なので「フラフラな身でクリニックまで行って、そんな骨折り損をする位なら、家で大人しくして自力で治した方がマシ」という結論に達する訳です。基本的にカナダでは「風邪」は「治療が必要な病」には分類されていないような気がします。

そんな訳で、カナダでは風邪を引いた場合は「医者に頼らず自力で治す」のが基本となるのですが、大抵は市販薬で治す事となります。カナダのスーパーやドラッグストアには医薬品コーナーが設けてあり、大量の風邪薬を販売しています。自分で勝手に風邪薬を選ぶ事も可能ですが、医薬品コーナーには必ず薬剤師が数名いるので、出来ればその時の病状や、アレルギーがある場合はその旨も薬剤師に伝え、自分に適切な風邪薬を教えてもらうのがベストです。ちなみに、カナダでは日本のように病院と薬局が提携し合っていません。ですから、他の病気や怪我で医師から処方箋が出た場合、その処方箋は自分の好きな、もしくは最寄のスーパーやドラッグストアの医薬品コーナーに持って行き、薬を処方してもらいます。

ナチュラル志向が多いカナダ人の中には、市販薬を敬遠する人も少なくありません。そういう人達が風邪の治癒に利用するのがハーブ類。風邪薬になるハーブとして一番ポピュラーなのが『Echinacea（エカネシア）』というハーブ。キク科の花から作ったハーブで、殺菌・坑菌作用があり、日頃から摂取する事で免疫力を高める効果もあるそうです。ナチュラル志向ではない我家にも何故か一本、エカネシア・オイルが常備してあります。飲み方は至って簡単。エカネシア・オイル数滴（3ml）を垂らした水を1日3回飲むだけです。エカネシア以外のハーブで風邪に有効なのが『Oregano Oil（オレガノ・オイル）』。こちらもエカネシア同様、優れた殺菌・坑菌作用がある天然抗生剤で、炎症の治癒にも効果大という優れもの。

どちらのハーブ・オイルも最寄のスーパー、ドラッグストアの医薬品コーナーで簡単に入手出来るので、興味がある方は試してみるといいかもしれません（注：アレルギーがある方は、必ず薬剤師に相談してからにして下さい）。でも、試す機会に恵まれない健康体でいる事が一番いいですよね。皆さんも、風邪にはくれぐれも御注意を！