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200811282558

イタリアの奥深さ、カラヴァッジョ展がミラノで開催中

イタリアの奥深さ、カラヴァッジョ展がミラノで開催中
カラヴァッジョの肖像。
今日のCorriere della Sera新聞に「ミラネーゼは他のどの街の住民よりも本を買う回数が多く、図書館利用も抜きん出ている。また劇場や映画館へ足を運ぶ回数も、美術館や博物館へ通う頻度もイタリア国内ではトップである」と書かれてありました。
つまりミラノはイタリアの中で一番「芸術や文化」に関する知識や教養が高い、という結果なのですが・・・
「それなのにミラノ市は年々芸術・文化関係への運用資金を削り、4144万ユーロから4019万ユーロ、つまり1年で125万ユーロ
(約1億6千万円)減っている。」
という厳しい資金繰りで、ミラネーゼの気持ちと行動とは裏腹のお役所なワケです。
イタリアの奥深さ、カラヴァッジョ展がミラノで開催中
ラウロの改宗。
どこの国も真っ先に資金を絶たれるのが「文化」面なのです。
実はこれが一番大切なのに・・・と思うのですが。
しかしミラノの底力はこういう時に発揮されます。
由緒あるオデスカルキ家所蔵の、今まで一般に公開された事のない、イタリアを代表するカラヴァッジョの作品がミラノのパラッツォ・マリーノ(スカラ座広場)のアレッシィの間で12月14日まで公開されます。
入場料はなんと無料!
あのカラヴァッジョが無料で見れる展覧会・・・
こういう時にイタリアの奥深さ、そしてスポンサーになる企業の懐深さを知り、日本ももう少し「文化」に関して寛大な対応をしてもらいたい、と切に思います。

イタリアの奥深さ、カラヴァッジョ展がミラノで開催中
イエス・キリストと天使。
カラヴァッジョは1573年に北イタリアで生まれ、本名はミケランジェロ・メリージと言うのですが、生まれた場所の名前がカラヴァッジョだったので、後年は
ずっとカラヴァッジョで通しました。
彼の作品は、目に見えるものを見たまま描くリアリズム表現。
そして光と影の劇的な使い方が現実的かつ写実的であることから当時から高く評価されていたようです。
のちのルーベンスやフェルメール、レンブラントなんかにも影響を与えています。
イタリアの奥深さ、カラヴァッジョ展がミラノで開催中
聖パオロ。
ただ彼は激情型の性格の持ち主で、ケンカは日常茶飯事。
そしてとうとう1606年に賭け事のトラブルから友人を殺してしまい当時いたローマを追放され、放浪の旅が始まります。
その後も逮捕、投獄を繰り返しながら、次々と作品を描き、ローマにいつか戻りたいと夢を見つつ、病に倒れ、1610年に波瀾万丈の人生を閉じます。
カラヴァッジョ Caravaggio展
 Palazzo Marino in Piazza della Scala
11月16日から12月14日まで
 Sala Alessiにて開催中
2008年11月28日(金) written by Maliarda from (イタリア)
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