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ヴァカンス時期の大問題 ペット達の運命 ・・・ イタリア事情

ヴァカンス時期の大問題 ペット達の運命 ・・・ イタリア事情
捨て犬防止キャンペーンのポスター
毎年このヴァカンス時期になると必ず新聞やテレビを賑わせる問題があります。
それは「ペットを捨てないで」キャンペーンの展開です。
街中にも色々なポスターが貼られ、愛くるしい顔の犬や猫がこちらをじっと見つめて「僕を道ばたに捨てないで」と訴える内容になっています。
イタリアでは犬、猫をはじめ様々なペットを買っている人が多く、普段は「動物大好き!」という感じのイタリア人なのですが・・・

イタリアでは年間10万匹の犬が捨てられ、そのうち60%が6〜8月のヴァカンス時期に集中すると言われています。
なんと1ヶ月で2万匹、1日に約650匹が捨てられる計算になります!
もっと細かく言うと2分に1匹の割合で犬を捨てているのです!(これは犬だけの統計です!)

長いヴァカンスをリゾート地でたっぷり満喫するかわりに普段は愛犬家を豪語する人達も高速道路のサービスエリアに犬を置き去りにするのです。
イタリアのビーチはペット立ち入り禁止の所が多いし、ペット用のホテルなどは高くて無理、他に面倒を見てくれる人もいないし・・・という自分勝手極まりない考えで
その辺の道に捨て去る・・・

そして捨て犬の約80%が事故や空腹で命を落とすと言われています。
最悪のケースだと道ばたの死体になった犬に火がつけられ、そのまま山火事になる事もあるらしく、大きな社会問題になってます。

ヴァカンス時期の大問題 ペット達の運命 ・・・ イタリア事情
公園に捨てられた犬
厚生労働省はここ数年、高速道路での「ペット置き去り」に対しコントロールを強化してきました。
その成果もあって(?)ここ2年ほど捨てられる数は若干減ってきた、という統計もあるそうですがENPA(動物保護協会)はこの件に関して批判しています。
「コントロールが厳しくなった高速道路やサービスエリアに捨てるのではなく、誰もいない田舎道、人里離れた場所をわざわざ選んで捨てに行くのが増えただけで、統計が取れなくなっただけ」
不幸中の幸い(?)が、イタリアは野犬収容所での殺処分は禁止なのですが、まあその前に道路で死んでいく動物のほうが多いから、なんとも言えません。

動物にも「心」がある事を忘れてしまっている人があまりに多くなるヴァカンス時期。
飼い主のモラルが問われるイタリアの大問題の一つです。
2008年08月08日(金) written by Maliarda from (イタリア)
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