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200710302034

異国生活の心の準備 〜フランス生活〜

異国で新しい暮らしを始める、あるいは異国でなくとも始めて親から独立するときのような気持ちの切り替えというのは、心引き締まるとともにうっかりミスも出てしまうものです。そんなときつい照れかくしに「エヘ」としてしまうのが日本人の心情ですが、どうもそれはフランス人には通用しないようです。不真面目に見られる、あるいは深刻さが伝わらないとでも言いましょうか。私はこれを渡仏直後に改める様つとめました。

世の中にはさまざまなタイプの人がいますが、苦難や逆境に耐える人、うまくこなす人、楽しむ人、あるいはそんなものをうまく避ける人などなど。間違いなくフランス生活に困難が微塵も入り込まないなってことはありません。人の気質など一朝一夕でかわるものではありませんが、何らかの不安が心の隙をつく暇を与えぬよう納得のいく前準備があればかなり違うものです。一番大きいのは資金でしょうか。私はワーホリではなく、フランスでの受け入れ企業がある形での渡仏でしたが、文無しに近い状態でのスタートはかなりストレスでした。

パリのような大都市を目指す人ならば、あまり力をいれずリラックスされるとよいと思います。パリに来たからにはパリ生活と意気込むのもよいですが、日本食材の店などは情報収集としてだけではなく、多少高くついても日本のものを口にしたほうがよいでしょう。日本をあえて遠ざけるとそれだけでたいそうな心の重石になります。フランスでたくましく生きる移民のように振舞うには固い決意だけではだめです。

それでも苦難はやってきます。そんな時それを後に笑えるということを想像してみてください。私の場合、渡仏直後に居を構えるまで1週間はホテルを確保していたはずが、98年サッカーワールドカップの混雑で2日目には追い出されました。住居はすでに契約済みでしたが、当てにしていたこの準備期間なしにキャンプさながらの自炊生活をスタートしました。幸いラゲッジに仕込んだキャンプナイフが見つかり、持ち帰った機内食の割り箸が1週間役立ちました。「これは後に笑い話になるな」と思っていましたが、現にこの場で披露できているのです。
2007年10月30日(火) written by ichigo 『フランスで暮らす』 from (フランス)

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