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日伊国交150周年関連イベント

日伊国交150周年関連イベント
人気だったボッティチェッリ展。

 日本人とイタリア人との間で最初に交流があったのは天正少年使節団が渡欧した16世紀後半にまで遡り、それが日本人が初めて見たイタリアだと思いますが、日本とイタリアという国が出来てから国交を樹立したのは、幕末期の1866年8月25日に行われた日伊修好通商条約からです。
そして去年2016年で150年を迎え、イタリアと日本両国で去年から今年にかけて何百という文化交流イベントなどが行われてきました。





日伊国交150周年関連イベント
ミラノで開催中の国芳展。

 150年前の歴史を振り返ると、もともと養蚕業が主な産業の一つであったイタリアなのですが、1854年ぐらいから国内のほとんどの養蚕地区に広がった蚕の伝染病によって大きな打撃を受けていました。
この伝染病は他の欧州諸国にも蔓延していたため、イタリアの業者は日本の蚕卵市場へ目を向けるようになったと言われています。イタリアの現代作家アレッサンドロ・バリッコの『絹』という本でもその様子が幻想的にですが描かれています。
そして一方、日本にとってもイタリアからの需要は当時大きな収入源となり、江戸時代末期から明治時代初期にかけて、イタリアは日本の輸出先の2割にも達していたそうです。

日伊国交150周年関連イベント
イタリアで一番有名な北斎の作品はこれ。

 その後も両国は友好を築いてきました。2度の世界戦争を終え、平和を取り戻した後、1962年に設立されたローマの日本文化会館や、1959年に東京で再びオープンさせたイタリア文化会館によって、貿易のみならず文化・芸術面の交流も活発化しました。
そうした歴史的経緯をまじえ、去年から日伊国交150周年を記念した催しがたくさんありましたが、特に印象に残るのは日本で開催された「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」やボッティチェリの日本初の大回顧展、天正少年使節団がたどったイタリアの「遥かなるルネサンス展」などではないでしょうか。
またイタリアで開催されたものでは好評だった「日本仏像展」や、現在(2017年10月)ミラノで開催中の「歌川国芳展」、ローマの「北斎展」などが人気を呼んでいます。

そして10月3日から来年1月7日まで、フィレンツェ・ウフィッツィ美術館において、日本文化庁主催による展覧会「日本のルネサンス展」が開催中です。
そしてこの展覧会は去年より続く日伊国交150周年記念のフィナーレを飾るにふさわしい、素晴らしい展覧会だそうです。


日伊国交150周年関連イベント
ウフィッツィで開催の屏風展。

 今後も両国でこうした文化交流が盛んに行われればいいなと思いつつ、国芳展を堪能してきました。異国で観る日本文化もなかなかオツなものです。


2017年11月07日(火) written by Maliarda from (イタリア)
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